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QF 3インチ 20cwt高射砲 : ミニ英和和英辞書
QF 3インチ 20cwt高射砲[ほう]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

F : [えふ]
 ファロー四徴(症)
: [たか]
 【名詞】 1. quantity 2. amount 3. volume 4. number 5. amount of money 
高射砲 : [こうしゃほう]
 (n) antiaircraft gun
: [ほう]
  1. (n,n-suf) gun 2. cannon 

QF 3インチ 20cwt高射砲 : ウィキペディア日本語版
QF 3インチ 20cwt高射砲[ほう]

QF 3インチ 20cwt高射砲()とは第一次世界大戦においてドイツ飛行船及び爆撃機からのイギリス本土防空、そして西部戦線での使用で主力となった高射砲である。また本砲は第一次大戦時のイギリス海軍艦艇、そして第二次世界大戦時の潜水艦備砲としても一般的であった。名称の「20cwt」とは砲身と砲尾の合計重量(1cwt = 1ハンドレッドウェイト = 112ポンド、20cwt = 2,240ポンド)に由来し、他の「3インチ砲」と呼称される砲と区別するためのものである。本砲以外にも3インチ口径の高射砲が存在したにもかかわらず、第一次大戦期において「3インチ」といえば本砲のみを指す単語として用いられた。それが故に多くの書き手は本砲に言及する際に「3インチ高射砲」の名称を用いる。
==設計と開発==
本砲は1914年にイギリス陸軍省の指定に基づき、戦前に開発されたヴィッカース社製QF 3インチ艦砲を改修したものが原型である。この砲(Mk.I)は半自動射撃を可能にするために垂直鎖栓式閉鎖機を導入した。砲身及び閉鎖機は砲の発射後に反動で後退し、再び元の位置まで前進する。本砲はこの動作により閉鎖機を開放して空薬莢を排出し、撃発機をコックして装填の準備をすることが可能である。砲手が砲弾を再装填すると砲尾が閉鎖されて射撃する〔Routledge 1994, P.12〕。
初期の弾量12.5ポンド(5.7kg)・初速2,500フィート/秒 (760 m/秒) の榴散弾は砲身を過度に痛める原因となり、また飛翔時の安定性を欠いていた。1916年に導入された弾量16ポンド(7.3kg)・初速2,000フィート/秒 (610 m/秒)の砲弾は弾道性が優れており、また榴弾を使用するのにも適していた〔Routledge 1994, P.13〕。
Mk.I
*
は異なるライフリングを有する型式である。次のMk.IIでは半自動機構は失われることとなった。1916年に登場したMk.IIIでは生産能力に合わせて2段階動作式の閉鎖機に戻ることとなった。そしてMk.IVでは単一の砲身と、ウェリン(''Welin'')式閉鎖栓及びアズベリー(''Asbury'')式砲尾から成る1段階動作式の閉鎖機を有していた〔Navweaps.com 〕。
1917年に出されたアメリカ陸軍の高射砲に関する報告書では、本砲の半自動式装填システムは高仰角時の動作の困難さゆえに停止してしまい、そしてヴィッカース型の直線引き抜き式閉鎖システムに置き換えられたと書かれている。このため、発射速度は毎分22発から20発へと減少した〔Notes on Anti-Aircraft Guns. April 1917, P.22〕。本項の参考文献の1つである『A History of the Royal Regiment of Artillery: Anti-aircraft Artillery, 1914-55』の著者、N.W.ラウトレッジは16ポンド砲弾を使用する際の発射速度は毎分16から18発と推察している〔Routledge 1994, P.13〕 。これは実際に継続可能な有効発射速度を表している。
1930年代初頭、新型の緩衝ばね付き4輪トレーラー式砲床が導入され、第一次大戦時から使用され続けていた旧式の運搬車を置き換えていった。同時に新型の砲身が使用されるようになり、また砲の備品としてヴィッカース社製No.1照準算定機が加わった〔Routledge 1994, P.43〕。戦間期には新たに8つの派生型が生まれた〔Hogg&Thurston 1972, P.78〕。1934年までにロッキング・バー式の偏差照準機はマグスリップ(''Magslip'')式受信ダイアルに換えられた。これは照準算定機から入力された情報を受け取り、目標を追尾する代わりに各階層の情報を指示針に表示するものであった〔Routledge 1994, P.50〕。No.1照準算定機は1937年 以降、アメリカスペリー社製M3A3高射電算機を基にしたNo.2照準算定機によって補完されることとなった。これは速度400マイル/時 (640 km/h) ・高度25,000フィート(7,600 m)で飛行する目標を追尾することが可能であった。これら照準算定機は共に高度諸元を受け取るが、観測具としては主にバー&ストラウド社製UB7測遠機(基線長9フィート)が用いられた〔Routledge 1994, P.50-51〕。
本砲は1938年以降、より優れた性能を有するQF 3.7インチ高射砲によって取って代わられることとなったが、第二次大戦を通じて種々の本砲が運用され続けた。海軍では1920年代にHA(high-angle:高角)砲架に載せられたQF 4インチ Mk.V艦砲によって置き換えられた。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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